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ムアラニちゃんの元素爆発「爆瀑ロケット」のローカライズが素晴らしいと思う

はじめに#

ムアラニちゃんの元素爆発「爆瀑ロケット」の説明文が興味深かったのでちょっと調べてみたこと。

元素爆発の説明文には、名付けの理由がこのようにあります。

ムアラニが「爆瀑ロケット」と名付けたのは、名前の中に火や水があって、温泉っぽいからだそうだ。

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「爆」は爆発の言葉のとおり炎を意味し、「瀑」は瀑布のように滝を意味します。

ここから「火や水があって、温泉っぽいから」という理由で「爆瀑ロケット」と名付けたのは確かに頷けますね。

(なお原文の中国語版での名称は「爆瀑飛彈 (爆瀑ミサイル)」であり、名付け理由もほぼ同様でした。)

しかし、これは日本語や中国語の漢字としての意味によるもので、非漢字圏ではローカライズが難しそうだと思ったので英語版を見てみます。

英語版で示されている名付けの理由#

英語版の元素爆発名は「Boomsharka-laka」であり、その名付け理由はこのように記述されています。

Mualani picked this moniker for launching her Shark Missile because it combines the warmth of explosive passion with a more chill, laid-back vibe — most hot spring-ish.

ムアラニが彼女のミサイルにこの愛称をつけたのは、爆発的な情熱の暖かさとのんびりした雰囲気が合わさっており、とても温泉らしさがあるからだ。(ひょいら訳)

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ところで、英語圏にはこれに似ている boomshakalaka という言葉があります。

これは「なにかすごいことが起きたときの歓声」などとして使われるオノマトペのようなものであり、バスケットボール🏀のダンクを決めたときによく用いられる言葉のようです。

なかなか馴染みのない言葉なので由来を探ってみると、諸説あるようですが、

  • boom は爆発や大きな音を表す擬音語
  • shakalaka はスネアドラムなどに特有の擬音語

という説があるようです。

英語ローカライズに感じたセンス#

単純な推測ではありますが、

  • 原語の「炎のような情熱」や「温泉」の要素から盛り上がりを表す意味をとった
  • ビッグサメサメロケットが爆発する様子
  • ムアラニのモチーフである「サメ」の要素
  • 通常攻撃3段目の動きからバスケットボール🏀のダンクを連想 (本来はバレーボールだと思いますが……)

などの要素が英語ローカライズの際に着目されたのではないかと考えました。

その結果として、boomshakalaka にサメ (shark) を混ぜ込んだ Boomsharka-laka という造語が生まれたのではないでしょうか?

原語や日本語では漢字独特の意味が由来となっている言葉でも、その意味をうまく落とし込みつつ、英語ならではの要素を取り入れてシャレの効いた言葉を生み出している様子に感心しました。

終わりに#

単なる翻訳 (translate) に留まらないローカライズ (localize) はその担当者の妙が見えておもしろいです👏

ちなみに、日本語版の「爆瀑ロケット」も個人的には素晴らしい訳だと思っています。

あまりポピュラーではない「瀑」という漢字をあえて用いていますが、サメくんが攻撃する様子が伝わる「ばくばく」という音が心地よいです。

このような切り口から原神制作陣のこだわりを考えてみるのも楽しいかもしれませんね。

ではでは。

(HoYoLAB に以前投稿したものの再掲です。)

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